時効の援用を失敗するパターン

文責:所長 弁護士 古田裕佳

最終更新日:2023年12月18日

1 借金の時効とは

 銀行、消費者金融、カード会社から借金をしたが、事情によって返済ができなくなることもあるかと思います。

 そういった場合、最後の取引から一定期間が経過すると、借金の支払義務が時効により消滅します。

 ただし、単に期間が経過するだけで自然に借金が消滅するわけではなく、時効の援用をすることが必要になります。

 ここでは、長期間返済できていな借金があるが、どうしたら良いかわからないという方や、昔借金をしていたところから急に請求書が届いてお困りの方に向けて、時効の援用についてご説明いたします。

2 時効の援用によって借金の支払義務が消滅する条件

 ⑴ 一定期間が経過すること

 銀行や消費者金融、カード会社などの借入れの場合、最後の取引(借り入れや返済)から5年経過していることが必要です。

 長期間支払っていなかったが、直近で請求書や債権者からの電話が来て1円でも支払ってしまった場合、そこが最後のお取引となり、支払い時点から再度一定期間が経過しないと時効の援用ができないことになります。

 借入れの時期や相手方によっては、最後の取引から10年経過しないと時効にかからないこともありますので、詳細は弁護士までおたずねください。

 

 ⑵ 訴訟提起や支払督促をされていないこと

 債権者から裁判を起こされたり、支払督促の手続きをされ、それを放置してしまったりすると、判決や支払督促の確定後10年経過しないと時効によって消滅しません。

 

 ⑶ 債務を認める発言をしていないこと

 債権者からの電話で、借金を認めるような言動を取ってしまったり、借金があることを認める文書に署名して債権者に提出してしまったりすると、そこから時効期間が経過するまで時効は成立しません。

3 失敗してしまう類型

 逆に、時効の援用が失敗するパターンは、

 ①時効に必要な期間が経過していない

 ②知らない間に裁判を起こされて判決をとられている

 ③債権者に対して、債務を認めるような言動をしてしまう

 のいずれかといえます。

4 時効の援用のご相談は弁護士法人心まで

 長期間返済ができていない借金がある方、昔借入をしていた債権者から請求書が届いた、裁判を起こされたという方は、時効の援用をすることで、借金がゼロになる可能性があります。

 無料でご相談が可能ですので、まずはお気軽に当法人までご相談ください。

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